2023.10.10|更新日:2024.02.09オンライン診療オンライン服薬指導

【導入検討中の方へ】オンライン診療のメリット・デメリット

オンライン診察しているシーン|日本調剤オンライン薬局サービスNiCOMS

新型コロナウイルスの影響による規制緩和もあり普及が進んだオンライン診療。
この記事ではオンライン診療の導入を検討している方へ向けて、クリニック・患者さま側それぞれの目線からオンライン診療のメリットとデメリットを紹介いたします。

空き時間、集患(集客)で見るオンライン診療のメリット

オンライン診療では対面の診療で必要な通院や、クリニックでの待ち時間を大幅に短縮することができます。このため患者さまは空き時間を有効に活用して受診することが可能になります。

通院時間の削減
オンライン診療の場合、クリニックへ足を運ぶ必要がありません。そのため、毎回の通院にかかっていた移動時間をなくすことができ、遠方の患者さまであっても手軽に受診することができるようになります。
多くの患者さまが医療機関を選択する際、交通の利便性を基準にすることが多いため、地理的な制約を受けないことはオンライン診療の大きなメリットです。
また自宅での診察は体力的、心理的な負担も少なく受診へのハードルを下げることが期待できます。

待ち時間の短縮
患者さまのクリニックに対する不満の大半は、待ち時間が長いことだといわれています。対面の診察であれば予約をしていても多少の待ち時間が発生することは避けられません。
これに対して、オンライン診療では医療機関が設けた予約時間に合わせてビデオ通話が開始するため、待ち時間の短縮が可能です。

これらのメリットから、オンライン診療は、忙しくて受診をする時間を作れない患者さまや、クリニックまでの距離が遠く、通院が面倒だと感じる患者さまへの新しい選択肢となり、導入することによる集患(集客)・受診数増加が期待できます。

オンライン診療導入のデメリット

オンライン診療は通信によって診察を完結させますので、対面にはないシステム面や設備面の整備が必要です。また、セキュリティ対策にも留意する必要があります。

インターネット環境の整備
診察時に通信環境が不安定な状態では、音声が聞き取りにくい、通話が切れてしまうなどのトラブルに注意が必要です。
厚生労働省の依頼で日本オンライン診療研究会が実施した、医師を対象としたオンライン診療に関するアンケートでも、「通信不良により診療が行えなかった」「コミュニケーションが充分に取れなかった」というデメリットが挙がりました。

【参考】オンライン診療に関するアンケート集計結果(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000504416.pdf

WEBカメラとマイクの設置
患者さまとのコミュニケーションはビデオ通話を利用して行います。クリニックで使用しているパソコンにWEBカメラとマイクが搭載されている場合には、別途カメラやマイクの準備は不要です。

オンライン診療システムの設定
現在多くの会社がオンライン診療システムを提供しており、オンライン診療の導入のサポートをしてくれます。 各社クレジットカード決済への対応やセキュリティへの配慮も行っており、相談窓口も設置されていますので、いくつかのシステム提供会社を比較するとよいでしょう。
機能やサポート体制などの特徴や利用料が異なりますので、目的に合ったシステムを選択しましょう。導入時にはこれらの初期費用及び、運用コストがかかります。

【関連記事】 【医師必見】薬剤師によるオンライン診療ツール比較(5選)

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オンライン診療導入ガイド

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待ち時間短縮や感染症予防も!患者さまから見たメリットとデメリット

オンライン診療に注目が集まった要因のひとつに、新型コロナウイルス感染症の流行があります。自宅の近くに発熱外来がない場合でも、オンラインであれば受診することが可能です。
また、患者さまは自宅から出ることなく予約した時間にビデオ通話で診察が受けられるため、感染症の拡散を予防でき、つらい病状で長時間待合室に待機することを避けられます。

患者さまから見たオンライン診療のデメリットとしては、スマートフォンやパソコンなどのビデオ通話が可能な機器をあらかじめ用意する必要があることが挙げられます。
また診察においては、触診や検査が行えないことにより診断が難しいケースや、医師とのコミュニケーションの取り方が対面とは異なるため、患者さまが不安に思う可能性があります。

このようにオンライン診療は便利ではありますが、適していない状況や病状もあるため個々のケースに応じて対面の診察と組み合わせる必要があります。

クリニック経営という観点で、オンライン診療の実施にメリットはあるのか?

まとめとして、クリニックの経営という観点でのオンライン診療のメリットを挙げていきます。

新たな患者さまの獲得
通院が困難な遠隔地にお住まいの患者さまや、忙しくて受診する時間が確保できない患者さまへの新たな選択肢となります。 これにより、今までとは違う層の患者さまにアピールでき、受診数の増加が期待できます。

クリニックの評価向上
オンライン診療を利用した理由として、通院時間や待ち時間が長いことが考えられます。 診療にかかる時間が短くなることで患者さまの不満や負担が少なくなり、満足度が向上します。

感染症の拡大予防
感染症の流行時には患者さまとスタッフ双方の感染リスクを低減させることができ、安全な運営につながります。
厚生労働省でも新型コロナウイルス感染症の感染拡大時にはオンラインでの診療を推進しており、患者さま向けの診療手順を公開しています。

【参考】新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/rinsyo/index_00014.html

オンライン診療にはデメリットもありますが、通常の対面診療と組み合わせる事で患者さまの利便性に寄与するサービスとなりえます。対面診療とオンライン診療を組み合わせて、適切な活用をすることが大切です。

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