2023.10.10|更新日:2023.10.10オンライン診療オンライン服薬指導

高まる需要!患者ニーズに応えるオンライン診療

診察しているシーン

新型コロナウイルス感染症の流行にあわせて、非対面で行えるオンライン診療・オンライン服薬指導の利用が加速しました。
新型コロナウイルスの「5類」移行に伴い、「ウィズコロナ」から「アフターコロナ」の時代に突入した今、発熱外来以外でのオンライン診療の需要はどこにあるのでしょうか。集患(集客)につながるオンライン診療のニーズを探ります。

オンライン診療の現在地 ~オンライン診療の普及状況は今?~

2020年4月に厚生労働省より新型コロナウイルス感染拡大下における一時的な緊急措置として、医療機関における「オンラインでの遠隔診療」を解禁する通達(令和2年4月10日「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の 時限的・特例的な取扱いについて」)が発出されたことをきっかけに、オンライン診療を導入する病院やクリニックが大きく増加しました。

厚生労働省が公表している「第15回オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会資料1-2」では、電話・オンライン診療に対応する医療機関の数は、2020年4月時点で10,812機関だったのに対し、2021年4月には16,843機関と、1年間で約1.56倍に増加、医療機関における割合も15.2%となっています。

オンライン診療普及率

【出典】第15回オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会資料1-2(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000786235.pdf)を基に加工して作成

また、2022年(令和4年度)の診療報酬改定によって、従来の「オンライン診療料」が廃止され、情報通信機器を用いた初診、再診、医学管理料に関わる評価が新設されたことで、対象患者や算定要件が大幅に変更されました。また、コロナ禍の特例として認められていた電話を用いた初診及び定期受診は、2023年8月から算定基準に含まれなくなっています。
こういった背景も後押しとなって、ビデオ通話が行えるオンライン診療システムを導入する病院・クリニックも増加傾向にあり、オンライン診療システム自体も、ビデオ通話機能だけではなく、Web予約機能やオンライン決済機能など、独自の付帯機能を兼ね備えたさまざまなサービスの登場により、選択肢が広がっています。

【参考】厚生労働省「令和4年度診療報酬改定の概要」
【参考】【医師必見】薬剤師によるオンライン診療ツール比較(5選)

薬局の利用状況から見るオンライン診療の需要

全国47都道府県で調剤薬局を展開する日本調剤では、自宅にいながら薬剤師から服薬指導を受けられるオンライン薬局サービス NiCOMS(ニコムス)を提供しています。
10万件以上ある「オンライン服薬指導」の実績より、一部の患者さまに事前にお答えいただいた「欲しいお薬」の情報から、オンラインの利用意向を読み解いていきます。

欲しいお薬に関する事前質問結果

1.花粉症・アレルギー

多くの方を悩ませる花粉症。春や秋の花粉シーズンのピークを迎える前から鼻炎薬や目薬を備えておきたいという患者さまのニーズもあり、花粉との接触を避ける意味でも、自宅で実施できるオンライン診療との親和性は高く、利用意向の割合も一番多い結果となっています。また、舌下免疫療法は患者さまが離脱しやすいとも言われており、継続のハードルを下げる意味でも、通院ではなく、オンライン診療で継続率を維持する工夫をされているクリニックもあります。

2.風邪・コロナウイルス感染症・インフルエンザ

「5類」移行後も根強く残る新型コロナウイルス感染症。また、従来は春に下火になる季節性インフルエンザですが、厚生労働省から定期的に発表される患者数は、2022年12月の流行期入りから収束しないまま、次のシーズンに突入しています。高熱などの症状から、患者さまご自身が発熱外来をオンライン診療で希望されるケースもあり、継続したニーズがあります。
【参考】厚生労働省「インフルエンザに関する報道発表資料」

3.皮膚疾患・皮膚トラブル

ビデオ通話で画面越しに症状が伝えられる皮膚トラブル・皮膚疾患も、患者さまから一定のニーズがあります。ニキビやヘルペスなどの継続治療や再発時にオンライン診療を選択されるケースもあれば、アトピー性皮膚炎、じんましんなど、定期的に使用している薬を長期休暇前に入手するため、オンライン診療を希望されるケースもあります。

4.高血圧・脂質異常症(高脂血症/高コレステロール血症)

継続的な生活習慣の改善や薬物療法が必要な高血圧・脂質異常症ですが、働き盛りの現役世代も多いため、対面での検査や触診を必要とせず、”薬が変更にならない” = “定期的に同じ薬を飲み続ける”というケースでは、通院せずに、待ち時間もなく、好きな場所でスマートフォン越しに実施できるオンライン診療は、忙しい患者さまのニーズとマッチしています。

それ以外にも、まだ割合は少ないですが、便秘薬や低用量ピル、AGA治療やED薬、睡眠改善薬など、さまざまな薬が患者さまに希望されています。

オンライン診療で患者ニーズに応えるために

LINEリサーチ社が実施した「オンライン診療」の流行予想調査によると、オンライン診療を知っていると回答した方は、回答者全体の86%と高い認知度となっておりますが、実際に利用したことがある方は全体の12%程度に留まっています。

オンライン診療の現状

しかしながら、同じ回答者を対象とした今後の利用意向調査では、50%が利用したいという意向を示しています。

今後の利用意向

【出展】LINEリサーチ 流行体感から読み解くサービス未来予測 流行予想シリーズ ~オンライン診療編 vol.2~を基に加工して作成

オンライン診療を行うためのツールやサービスも拡充が進んでおり、オンライン診療を試してみたいという患者さまの利用意向も徐々に高くなってきている今こそ、オンライン診療の導入を検討されてはいかがでしょうか。
日本全国に700店舗以上の調剤薬局を展開する日本調剤では、オンライン服薬指導、お薬の配送も全店舗で実施しており、オンライン診療導入時のお薬のご準備や、オンラインと対面のハイブリッド診療にも柔軟に対応可能です。
オンライン診療導入時の薬局利用について、お気軽にお問い合わせください。

日本調剤は医療のオンライン化にいち早く取り組み、豊富な実績がございます。

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