2024.10.04|更新日:2024.10.04オンライン診療

オンライン診療に保険証は必要?

オンライン診療が普及し、地域密着型の診療所でも実施が進む中、保険証についての疑問が多く寄せられています。本記事では、オンライン診療の基本知識、利用方法、必要なものなどを詳しく解説し、保険証の提示が必要かどうかを明らかにします。さらに、患者や医療機関のメリット・デメリットなどについても触れ、より良いオンライン診療の活用方法を提案します。ぜひ参考になさってください。

オンライン診療の基本知識

オンライン診療は、医療機関と患者さまがインターネットを介して診察や相談を行う方法です。これにより、自宅にいながら診察を受けることが可能となり、通院に伴う負担を軽減できます。オンライン診療では、医師と患者さまがビデオ通話でやり取りを行い、症状の確認や治療方針の決定を行います。ただし、必要に応じて対面による診療や検査に切り替えることもできます。診療後には、医師から処方箋が発行され、薬局で薬を受け取ることができます。また、対応する薬局によっては自宅まで薬の配送を行うサービスもございます。オンライン診療の利用には、事前に医療機関で予約をする必要があります。支払いは、クレジットカードやオンライン決済が主な方法です。

オンライン診療とは?

オンライン診療は、遠隔医療の一形態で、医師と患者さまが別々の場所にいても、インターネットを利用して診察や相談ができるサービスです。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、自宅待機が求められる中、オンライン診療の需要が急速に増加しました。厚生労働省により、一部の疾患や症状に対してオンライン診療が認められ、オンライン診療の算定要件が緩和されました。これにより、多くの医療機関がオンライン診療の導入を進めており、診療分野や対応症状も増えています。

オンライン診療を導入する医療機関の背景

オンライン診療を導入する医療機関の背景には、患者さまのニーズの多様化や通院に伴う負担の軽減が挙げられます。また、地域によっては医療機関が不足しており、遠方からの受診が困難な患者さまに対しても、適切な医療サービスを提供する狙いがあります。

オンライン診療の形態

オンライン診療は「リアルタイムの視覚及び聴覚の情報を含む情報通信手段」を採用することにより、対面診療に代替し得る程度のものである必要があるため、メール、チャットなどのみによる診療は認められません。ビデオ通話は、医師と患者さまがリアルタイムに画面上で会話することができ、症状の把握やアドバイスが容易になります。ただし、オンライン診療中にチャットを活用し情報収集することは問題ございません。
オンライン診療の方法についてまとめた記事がございますので、ぜひこれらの記事も参考になさってください。

【関連記事】チャットのみでオンライン診療はできる?
【関連記事】電話のみでは実施できない!?オンライン診療に必要な要素とは?

オンライン診療での保険証の取り扱い

保険証の確認は必要?

オンライン診療では、通常の対面診療と同様に保険診療が適用されるため、保険証の提示が必要です。ただし方法は機関やシステムによって異なります。
導入しているシステム、アプリなどから事前に保険証の写真がアップロードされるか、ビデオ通話中にカメラで見せられる方法が一般的です。患者さまからの提示方法については、導入しているシステムを確認し、適切な手続きを行いましょう。また、これからオンライン診療システムの導入を考えている医療機関においては、確認方法を調べておきましょう。
保険証の確認は必ず行わなければならない工程ではありません。オンライン資格確認が導入されている場合は、マイナンバーカードのみで利用できる場合があります。オンライン資格確認が導入されている場合は、保険証を提示いただく必要はありません。

保険証を使ったオンライン診療の流れ

保険証を使ったオンライン診療では、まず医療機関のアプリやホームページで患者さまが予約を行い、初診の場合は事前に問診票の入力を求めます。受診当日になりましたら、パソコンやタブレットを使って患者さまとビデオ通話で診察を行います。この際、保険証の写真をアプリやメールで送信いただくことが一般的です。
診察が終わったら、その場で結果や治療方針の説明を行います。処方箋が必要な場合には、処方箋を発行します。患者さまによってはオンライン服薬指導までワンストップでオンラインにて行う場合があります。オンライン服薬指導を希望の旨を患者さまからお伺いしたら指定された薬局に処方箋を送ります。
オンライン診療を利用する際の注意点として、通信環境が良好であることが重要です。また、ビデオ通話中のプライバシー保護や、適切な診断ができるかどうかが医師と患者さま双方に求められます。
それから、オンライン診療では検査や触診などの診察ができないため、かかりつけ医や他の医療機関との連携が大切です。必要に応じて対面診療に切り替えるといった判断を行うことが大切です。
今後、さらに多くの医療機関がオンライン診療に対応し、患者さまにとって便利な医療環境が整っていくことが期待されます。

オンライン診療での自由診療

オンライン診療でも対面診療と同様に、保険証がない場合は自由診療を行うことが可能です。また保険診療の対象外となる診療を行うこともできます。オンライン診療で、下記の診療などを行っている医療機関があります。

  • AGA治療
  • 禁煙外来
  • 美容診療
  • 低用量ピル
  • ED治療

こういった治療を自宅からオンライン診療で受けたいという患者ニーズもあります。オンライン診療を導入する際には、自由診療での活用方法もぜひ検討してみてください。

オンライン診療の利点と難点

オンライン診療の利点は、患者さまが自宅で受診ができるため、通院に伴う待ち時間や移動時間が削減できることです。また、新型コロナウイルス感染症のような感染症リスクが低減されることも大きなメリットです。さらに、遠方の専門医にも相談できるため、より適切な診察を受けることが可能になります。
一方、オンライン診療には難点もあります。例えば、インターネット環境が整っていないことで映像や音声が途切れる、触診や検査ができないなどの制約があります。また、実際の診察よりも診断の精度が低い場合があることも考慮に入れる必要があります。したがって、オンライン診療の適用範囲や注意点を理解し、適切な方法で利用することが求められます。

患者さま側のメリット・デメリット|医療費・待ち時間・安心感

オンライン診療のメリットとして、待ち時間の短縮や自宅での受診が挙げられます。まず、待ち時間を短縮できるため、忙しい方には非常に便利です。
また、自宅で受診できるため移動時間や移動費用を節約できます。しかし、デメリットとしては、医師との対面がないため安心感が得られにくいことが挙げられます。実際に医師と対面して診察を受けることで、より安心感を得られるかもしれません。
また、オンライン診療では一部の医療費が保険適用外となる場合があり、保険適用の範囲を事前に確認しておくことが重要です。

医師や医療機関側のメリット・デメリット|診療効率・医療サービス向上

医師や医療機関側にとってのオンライン診療のメリットは、診療効率の向上や地域への医療サービス拡充です。診療効率が向上することで、医師はより多くの患者さまに対応でき、診療所の収益を上げることが可能です。
一方、デメリットとしては、オンライン診療の導入や運用に伴う費用負担や、患者さまとのコミュニケーションの難しさが挙げられます。また、医療機関によってはオンライン診療に対応できる設備や人員が不足している場合もあります。

オンライン診療の限界

オンライン診療には限界があります。重篤な症状や対面診療が必要な場合、オンライン診療では十分な診断ができないことがあります。このようなケースでは、早急に対面診療に切り替えることが必要です。したがって、患者さまの症状を正確に把握し、適切な診療方法を選択することが重要です。

まとめ

オンライン診療でも保険診療が適用されるため、適用範囲の場合は保険証の提示、確認が必要になります。ただし、確認方法は導入しているシステムにより異なりますので、事前に確認するようにしましょう。また、オンライン資格確認の原則義務化から、オンライン資格確認の普及が見込まれますので、オンライン資格確認による運用方法の確認、対応が必要です。医療DXに伴う変化に対応しながら、これからもオンライン診療を活用して豊かな医療アクセスを実現しましょう。

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