普段行っている対面での診療後、薬局との連携はどのように行っていますか?
より安心で継続した薬物療法を患者さまに提供するためには、医療機関と薬局の連携が欠かせません。
オンライン診療に関しても同じ、もしくはそれ以上に重要になってくる薬局との連携について詳しくお話しします。
目次
- オンライン診療~薬局の連携は対面診療以上に重要?~
1. 疑義照会
2. トレーシングレポート - オンライン服薬指導の実績
- 日本調剤のサポート
オンライン診療~薬局の連携は、対面診療以上に重要?
オンライン診療と対面診療では、いくつか違う点があるため、対面以上に薬局との連携が重要になってきます。
オンライン診療の場合、患者さまは希望の薬局で対面もしくはオンラインにより服薬指導を受け、お薬を受け取りますが、対面と違い、オンラインでは医療機関の近くに薬局があるとは限りません。
そのため、対面以上に医療機関と薬局の連携ができていないと、両者間や患者さまとの間でトラブルとなる可能性があります。
医療機関と薬局との連携手段として、代表的なものに『疑義照会』と『トレーシングレポート』があり、オンライン診療/服薬指導で有効な場面をご紹介します。
疑義照会
オンライン診療でも対面診療でも疑義照会の方法に変わりはありません。
2. トレーシングレポート
薬局との連携において重要なトレーシングレポートもオンライン診療で役立ちます。
ここでは、2つの例をご紹介します。
〈例1〉対面orオンラインの選択
薬局での服薬指導時、副作用状況や体調を伺っている際に何か問題が見受けられる場合、次回の受診を対面にするか、オンラインにするかを担当医師へトレーシングレポートにてご提案が可能です。
〈例2〉残薬報告
患者さまからお薬の残数と次回受診日時の予定を聴取し、トレーシングレポートにて受診日のご提案が可能です。
また、オンライン診療の予約可能期間内であれば、その場で予約することもできますので、予約を入れた旨を、トレーシングレポートにて報告することも可能です。
オンライン服薬指導の実績
2023年1月~2月に実施された日本保険薬局協会の調査では、オンライン服薬指導がより便利に利用できる環境が整っていく中、オンライン服薬指導システムの導入状況は、「導入あり」が81.0%と高い比率となり、「導入なし」の19.0%を大きく上回っています。
一方、直近3か月におけるオンライン服薬指導の実績(服薬管理指導料4算定実績)があったと回答したのは13.1%の薬局であり、期間中に受け付けた処方箋へのオンライン服薬指導実施率は0.045%でした。
また実績があると回答した薬局でも、「直近3か月の回数分布」では、3回以下が65.5%を占める結果となっています。
上記の結果から、オンライン服薬指導のシステムは導入しているものの、実施が少ない薬局、実施できていない薬局が多いことが分かります。
【出典】日本保険薬局協会調査 回答期間:2023年1月23日(月)~2月20日(月)、回答数:3838薬局(回答率20.9%)を基に加工して作成
日本調剤のサポート
日本調剤は独立したオンライン服薬指導システムNiCOMS(ニコムス)を自社で開発し、700店舗以上の薬局で活用しています。そのため、オンライン服薬指導機能のないシステムを導入している医療機関にも、服薬指導の面でカバーが可能です。
実店舗も全国に約730店舗あり、患者さまのご希望に合わせて対面服薬指導への切り替えを行う事も可能です。
薬剤師の資格取得サポート制度も充実しているため、「外来がん治療専門薬剤師(以下『BPACC』)」など、専門薬剤師が多いのも日本調剤の特徴です。
薬局に所属するBPACC取得者のうち約4人に1人が日本調剤グループの薬剤師(2023年8月1日時点)であり、専門性の高い服薬指導をご提供できるため、アフターフォローも充実しております。
また、日本調剤では健康サポート薬局の取得も積極的に進めており、193店舗(2023年9月29日時点)が健康サポート薬局に適合しております。また、管理栄養士が常駐する店舗ではオンラインでの栄養相談も行っています。
日本調剤では、医療機関や患者さまのニーズにあわせた柔軟な対応が可能です。オンライン診療における薬局との連携についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。