2023.10.10|更新日:2023.10.10オンライン診療

オンライン診療の導入から運用まで、薬局がサポートします。 ~患者さまに合わせた適切な運用~

オンライン医療システムイメージ

オンライン診療やオンライン服薬指導は、情報通信技術の進歩により、病院、クリニックや薬局で注目されている新しい医療のかたちです。病院に行かずに診療からお薬の受け取りまで行うことができるメリットがある一方で、課題も多くあると言われています。※1当記事では、その課題の解決策の1つとして、薬局のサポートがどのように役立つか、そのメリットについて解説します。

※1:東京都医師会「『オンライン診療に関するアンケート調査』 結果報告:自由意見(オンライン診療を行う上での問題点)」2022年11月

オンライン診療の安定した運用を目指すには

オンライン診療は、離島やへき地にお住まいの患者さまに限る対応として、1997年に初めて遠隔診療という名前で認められ、2015年には離島やへき地の患者さまだけでなく、他の地域でもオンライン診療を行える旨の通知が発出されました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大とともに普及の進んだオンライン診療は、現在、保険診療として実施することができます。

総務省は「遠隔医療モデル参考書 –オンライン診療版-」において、オンライン診療の導入手順を段階に分けて公開し、適切なオンライン診療の導入を求めています。

<導入の手順>
  1. 事前検討(導入判断)
  2. 組織立ち上げ(体制の整備)
  3. 導入のための準備
  4. 実施環境の構築
  5. 実施手順の確認

総務省「遠隔医療モデル参考書 –オンライン診療版-」(2020年5月)より抜粋

加えて、オンライン診療を医療サービスとして評価する仕組み作りを医療機関は求められています。実際に、オンライン診療の質評価、フィードバックやエビデンスの蓄積の重要性を厚生労働省は述べています。

(2) 質評価/フィードバック

オンライン診療では、質評価やフィードバック体制の整備が必要である。
質評価においては、医学的・医学経済的・社会的観点など、多角的な観点から評価を行うことが望ましい。

(3) エビデンスの蓄積

オンライン診療の安全性や有効性等に関する情報は、個々の医療機関で保有されるだけでなく、今後のオンライン診療の進展に向け社会全体で共有・分析されていくことが望ましい。

厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」2018年3月(2023年3月一部改訂)より抜粋

オンライン診療を行う場合は、オンライン診療の質評価やエビデンスの蓄積を考慮しながら、オンライン診療の導入や運用を見直していくことが望ましいです。

悩む医師

オンライン診療を行う、病院やクリニックを薬局がサポート

医師と薬剤師の会話

より患者さまの満足度の高いオンライン診療を考えるとき、薬局との連携が重要な役割を果たします。薬局がオンライン診療の導入・運用をサポートすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

従来、対面とオンラインを問わず、薬局は病院・クリニックや患者さまとコミュニケーションをとっています。病院には、トレーシングレポート(服薬情報提供書)を通じて、患者さまから得た情報の中で重要な情報を医療機関に連携しています。また、テレフォンフォローを通じて、患者さまのさまざまな状況をヒアリングしています。今後は、オンライン診療システムを導入するだけでとどまらず、個々の患者さまに合わせて薬局から病院にフィードバックできます。

一般的に、オンライン診療に向いている診療科と向いていない診療科があるといわれていますが、たとえオンライン診療に向いている診療科でも、患者さまの状態やライフスタイルによっては対面診療が望ましいケースもあります。薬局との連携を強化することにより、そのような患者さまのフォローや、個々の患者さまに合わせたオンライン診療を継続して提供することができます。患者さまに合わせた診療と服薬指導の形式を検討する際に、病院と薬局で連携をとることで、医療サービスとしてのオンライン診療の質を担保できるようになります。

日本調剤はオンライン診療の導入から運用まで支援

パソコンを使用している薬剤師

日本調剤はテレフォンフォローやトレーシングレポートの取り組みを積極的に取り組んでおり、公表しています※1※2。また、オンライン薬局サービス「NiCOMS(ニコムス)」を自社開発しており、オンライン服薬指導の推進にも力を入れています。豊富な実績のほか、オンライン診療に取り組みたい医師の皆さまや患者さまからいただいた多くのお声をもとに、導入だけでなく運用をサポートできます。

※1:荒井玲美、福岡勝志ほか(2021)『服薬期間中のテレフォンフォローアップに関する実態調査』「診療と新薬」第58巻2号、133-140頁
※2:吉井佑太、武田訓幸(2018)『日本調剤那覇中央薬局における残薬調整による服薬アドヒアランス向上および薬剤費削減』「診療と新薬」(2018)第55巻11号、869-872頁

【参考】NiCOMS・「『日本調剤オンライン薬局サービス NiCOMS』の登録者数が10万人を突破」2023年

また、日本調剤は現在複数のオンライン診療システムと連携しています。各病院で導入されるオンライン診療システムや運用の状況に合わせて、適切にサポートさせていただきます。

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