2024.09.06|更新日:2024.09.25オンライン服薬指導

薬局の新しいカタチ!オンライン服薬指導を知ろう

これまで対面でしか受けられなかった服薬指導が、オンラインでも可能になっています。当記事では具体的な内容や利用方法が説明されていますので、ぜひ参考になさってください。またオンライン診療、オンライン服薬指導と連携することで、より効率的な医療を提供できるようになります。

オンライン服薬指導の概要と流れ

オンライン服薬指導は、患者さまが自宅にいながら薬剤師から服薬に関する指導を受けることができる医療サービスです。これにより、患者さまは自宅の環境で安心して薬剤師に質問や相談ができます。
具体的な流れは、まず患者さまが予約をし、通信機器を用いて薬剤師とビデオ通話を行い、服薬指導が実施されます。指導が終了したら、必要に応じて薬剤師が医薬品の調剤や配送の対応を行い、患者さまは自宅で待つだけです。
オンライン服薬指導は、新型コロナウイルス感染症の流行にあわせて、利用が拡大しました。新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどの感染症の院内感染のリスクを軽減するだけでなく、通院が困難な患者さまにとっても大変便利なサービスです。患者さまの体力的、時間的な負担を減らすことができ、より良い医療環境の提供に貢献しています。

オンライン服薬指導とは?

オンライン服薬指導とは、スマートフォンやパソコンなどのビデオ通話機能を利用して、自宅にいながら薬剤師から服薬指導(お薬の飲み方の説明)が受けられ、外出することなくお薬の受け取りもできるサービスです。これにより、患者さまは自宅で安心して薬剤師からの指導を受けることが可能となります。また、服薬指導を行う薬剤師は、患者さまの状況や服薬状態を把握し、最適なアドバイスを提供することが求められます。オンライン服薬指導は、一人ひとりの患者さまに合わせた柔軟な対応ができるため、患者さま満足度も高いと言われています。

オンライン診療との連携でスムーズな利用

オンライン診療とオンライン服薬指導の連携により、患者さまはスムーズに医療サービスを利用することが可能です。オンラインで医師の診療から薬剤師との服薬指導が実施されるため、診療から服薬指導まで一貫したサービスを自宅で受けられます。
このような連携は、通院が困難な患者さまや、感染症のリスクを避けたい患者さまにとって有効であると言われており、今後さらなる普及が期待されています。
医療機関は、オンライン診療からオンライン服薬指導の連携のためにオンライン診療を実施後、処方箋を発行する際に、処方箋の備考欄に「オンライン対応」と記載する必要があります。その後、患者さまから同意を得たうえで、薬局に電子送信またはFAXで処方箋情報を送付し、原本は後程送付します。

オンライン服薬指導を受ける際の注意点

オンライン服薬指導を受ける際は、以下のような点に注意が必要です。

  • スマートフォン、タブレット、パソコン等の通信環境が整っていること
  • 事前に薬剤師に連絡して希望の日時や方法の調整を済ませること
  • 必要な質問や様々な状況に対応できるよう準備すること
  • 郵送や搬送を通じて薬剤を受け取る際の、十分な説明を受けること

これらのポイントを押さえておくことで、オンライン服薬指導をスムーズかつ安全に受けることができます。

オンライン服薬指導を利用する方法

オンライン服薬指導の利用方法は以下の通りです。まず、適切な機器を用意し、薬局や医療機関と連携を取ります。その後、オンラインで薬剤師とコミュニケーションを行い、服薬指導を受けます。この方法で、患者さまは自宅から直接薬剤師と連絡を取ることができ、不要な外出を避けることが可能です。また、在宅療養中の患者さまや、病院への通院が困難な患者さまにとっても便利で安全な方法となります。

スマートフォンやパソコンでの準備

オンライン服薬指導を受けるためには、スマートフォンやパソコンを用意し、専用のアプリやウェブサイトにアクセスが必要です。インターネット環境が整った場所で、カメラとマイク機能を備えたデバイスを使いましょう。予約時には、氏名や連絡先、処方箋の内容を登録し、希望する日時を入力します。その際、オンライン薬局や医療機関の一覧から、適切な薬局・薬剤師を選択することが重要です。

医療機関と薬局の連携方法

医療機関や薬局と連携する方法として、処方箋の電子送信やFAX送付があります。送信が完了したら、薬剤師が処方箋を確認し、調剤を行います。調剤が終了次第、処方薬は自宅に配送され、指導が予約された日時にオンラインで行われます。医師とも連携が取れるサービスもあるため、かかりつけの医師とも情報共有が容易になります。

オンラインでの薬剤師とのコミュニケーション

患者さまは、ビデオ通話やチャット機能を活用して薬剤師とコミュニケーションを取っています。薬剤師は服薬方法や注意点を説明し、患者さまは疑問や質問を伝えることができます。また、オンラインでのやり取りは記録が残るため、後から確認することも可能です。これにより、服薬指導の質が向上し、安全な服用が実現されます。

オンライン服薬指導のメリット・デメリット

オンライン服薬指導のメリットは以下の通りです。

  • コロナ禍など感染症流行時の感染リスク軽減: 対面での指導を避けることで、感染症の感染リスクを低減できます
  • 在宅療養中の患者さまへの服薬指導が容易: 自宅からビデオ通話やアプリを利用して、直接薬剤師とコミュニケーションができます
  • 通信機器を活用した質問・相談: 患者さまが疑問点や困ったことを即座に薬剤師に相談できます

しかし、デメリットも存在します。

  • 対面での指導と比べて情報伝達が難しい: 画面越しでは、薬剤師が患者さまの表情や様子を確認しにくい場合があります
  • インターネット環境や機器が必要: オンライン服薬指導を利用するためには、安定した通信環境と適切な機器が必要です

総じて、オンライン服薬指導は感染症対策や利便性の面でメリットがありますが、情報伝達の難しさや環境整備の面でデメリットも考慮する必要があります。このデメリットはオンライン診療でも同じく存在します。

患者さまの利益を最優先する安全性

オンライン服薬指導において患者さまの利益を最優先するためには、以下の安全性確保が必要です。

  • セキュリティ対策: 個人情報や医療情報が漏れるリスクを最小限にするため、厳重なセキュリティ対策を実施します
  • 薬剤師と患者さまの密なコミュニケーション: 患者さまの服薬状況や副作用への対応が適切であることを確認するため、丁寧な指導を心がけます
  • 状況判断に基づく対応: 必要に応じてオンライン指導から対面指導への切り替えや追加検査を行います

これらの取り組みにより、オンライン服薬指導でも患者さまの利益を最優先する安全性を確保できます。

電子処方箋活用による効率化

電子処方箋活用による効率化は以下の通りです。

  • オンライン診療と連携したスムーズな処方箋発行: 医師が診療後に直接電子処方箋を発行し、オンライン服薬指導を実施する薬局へ送信することで、患者さまは処方箋を受け取らず、外出せずに薬を受け取れます
  • 調剤作業の効率化: 電子処方箋を利用することで紙の処方箋を管理する手間が減り、調剤作業が効率化されます
  • リアルタイムでの在庫確認・調達: 電子処方箋と連動した在庫管理システムにより、薬の在庫状況を把握しやすくなります

このように、電子処方箋活用による効率化は、医療機関と薬局の業務負担軽減につながります。

オンライン服薬指導を取り入れる薬局の取り組み

オンライン服薬指導を取り入れる薬局では、患者さまが自宅で薬の服用方法や注意点を確認できるようにする取り組みが進められています。具体的には、以下のような流れで実施されています。

  1. 薬剤師が処方箋の内容に基づいて調剤
  2. 薬剤師が患者さまにオンラインで服薬指導を実施
  3. オンライン服薬指導で不明点や質問があれば、薬剤師が対応
  4. 患者さまの希望に応じて配送

オンライン服薬指導は、ビデオ通話やチャット機能を活用したアプリやサイトが利用されており、患者さまはスマートフォンやパソコンからアクセスできます。 このような取り組みは、患者さまの負担を軽減すると同時に、薬剤師と医師の連携も向上させるメリットが期待できます。

医療機関と薬局の連携強化

オンライン服薬指導の普及により、医療機関と薬局の連携が一層強化されることが期待されています。例えば、オンライン服薬指導を通じて、薬剤師が医師に患者さまの服薬状況や相談内容を報告し、医師が適切な判断やアドバイスを行うことが可能となります。これにより、患者さまの健康状態や治療効果の把握がより正確になり、より質の高い医療サービスが提供できるようになるでしょう。
医療機関がオンライン診療に対応していればオンライン診療からオンライン服薬指導と連携することも可能です。すべてがオンラインでできるようになれば患者さまは医療機関、薬局に足を運ぶことなく、ご自宅で診療から薬の受け取りまでを完結することが出来るようになります。薬局連携に関する記事がございますので詳細は下記の記事をご覧ください。

【関連記事】薬局連携~オンラインフォローアップ~

オンライン服薬指導の今後の展望とまとめ

オンライン服薬指導は、患者さまと薬剤師、医師と薬剤師の医療従事者間のコミュニケーションを向上させるとともに、感染症対策や医療サービスの質の向上にもつながります。今後は、さらに多くの薬局がオンライン服薬指導システムを導入し、地域医療の支えとなることが期待されます。患者数の減少に悩む地域密着型の診療所を経営されている医師は、オンライン服薬指導システムを導入している薬局との連携強化も重要となります。オンライン服薬指導を連携できる薬局を探しておりましたら、ぜひ日本調剤にご相談ください。
実際にオンライン服薬指導を利用した患者さまにインタビューした記事もございます。ご興味がある方はぜひこちらもご覧ください。

【関連記事】オンライン服薬指導を利用した患者さまの声

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