オンライン診療を行う上で「安さ」と「利便性」を最大限活用するにはどうしたら良いでしょうか。本記事ではオンライン診療と対面診療のそれぞれにかかる費用の比較や利用シーン、オンライン診療で対応可能な病気・症状についてもご紹介します。へき地、離島、遠方や移動が困難な患者さまにも大変便利なオンライン診療ですが、一方で緊急時や特定の病気には対応できない場合もあることなどの注意点も押さえておく必要があります。これらのポイントについて解説しますので、ぜひオンライン診療の「安さ」と「利便性」を活用していきましょう。
目次
オンライン診療にかかる費用:安くて便利な選択肢
オンライン診療は、対面診療と比べて費用が抑えられる場合があります。理由としては、医療機関では導入後の業務効率化によるコストを削減でき、患者さまは通院にかかる交通費や待ち時間を節約できることが挙げられます。また、オンライン診療システムの中には月額制のサービスもあり、継続して利用することで、一度の診療費用が抑えられる可能性もあります。
オンライン診療の料金体系と対面診療との違い
オンライン診療の料金体系は、対面診療と異なる点がいくつかあります。まず、オンライン診療はビデオ通話を利用するため、通信費用が発生することがあります。また、クレジットカードやアプリ、サイトを利用した支払い方法が一般的となっているため、振込や窓口での支払いができない場合があります。
さらに、オンライン診療では、処方箋や検査結果などを医療機関から直接配送する場合があり、その際に発生する梱包材の費用や配送料が別途必要になることもあります。オンライン診療の利用料金は、対面診療と比較して安価な場合もありますが、上記のような費用が加算されることを考慮しておくことが大切です。
オンライン診療システムの費用
医療DXが進む中でオンライン診療システムの種類も増えています。貴院に合ったオンライン診療システムを導入する際には費用面での検討も避けては通れないのではないでしょうか。
オンライン診療システムの中には初期費用や月額固定費が0円のものや、患者さま負担が0円のもの、月額制の料金プランがあるものなど様々です。貴院に合ったオンライン診療システムを見つけることができると、費用面での安心感を得ることができるだけでなく、より便利なオンライン診療を提供できるようになります。
オンライン診療システムのツール比較を行っている記事もございますので、あわせてご覧ください。
【参考】【医師必見】薬剤師によるオンライン診療ツール比較(5選)
オンライン診療の利用シーン:時間と場所にとらわれないメリット
オンライン診療は、インターネットを活用した医療サービスであり、時間や場所にとらわれずにアクセスできる点が大きなメリットとなります。このような特徴から、オンライン診療は通院が困難な方や忙しい方にも適した選択肢となっており、様々なシーンで利用が可能です。
通院が難しい人に最適
オンライン診療は、仕事や家庭の都合で通院が難しい方に最適な選択肢です。通院の必要がなくなるため、移動時間や待ち時間が短縮され、仕事や家庭との両立がしやすくなります。また、ビデオ通話やチャットを通じて医師とやり取りができるため、自宅などで安心して症状を相談することができます。
急な症状や土日祝日の診療に活用
患者さまにとって、急な症状が出た場合や土日祝日で対面診療が受けられない場合でもオンライン診療の選択肢があると利便性が増します。医療機関にとっても土日祝日が休診日となっている他院と差をつけることができ、集客にもつながるのではないでしょうか。
へき地、離島、遠方や移動が困難な患者さまにも便益
オンライン診療は、遠方に住んでいる方や移動が困難な患者さまにも便益があります。インターネットさえあれば、自宅から医療機関とアクセスすることができます。また、配送サービスを利用すれば、処方箋なども自宅に届けられるため、通院の手間が大幅に削減されます。
オンライン診療で対応可能な病気や症状
オンライン診療では、さまざまな病気や症状に対応が可能です。具体的には、一般的な風邪症状やアレルギーに関する相談から、内科や皮膚科、心療内科など各科の診療まで可能となっています。また、向精神薬やピルなどの処方薬に関する相談も行えます。これにより、地域密着型の診療所であっても、オンライン診療を取り入れることで患者さまに対応できる幅が広がります。
一般的な風邪やアレルギーの症状に対応
オンライン診療では、一般的な風邪やアレルギーの症状にも対応できます。医師がビデオ通話やチャットで患者さまの症状を確認し、適切な処方箋を提供することが可能です。これにより、患者さまは自宅での診察を受けることができ、待ち時間や通院の手間が軽減されます。
内科・皮膚科・心療内科など各科の診療が可能
オンライン診療では、内科・皮膚科・心療内科など、さまざまな診療科目に対応できます。また、専門的な検査や治療が必要な場合でも、医師とのオンライン相談を通じて事前に症状を確認し、適切な医療機関への紹介が受けられます。
向精神薬やピルなどの処方薬の相談もOK
オンライン診療では、向精神薬やピルなどの処方薬に関する相談も可能です。遠隔地の患者さまや忙しくて通院が難しい患者さまでも、気軽に専門の医師に相談することができます。
※初診から麻薬や向精神薬を処方することはできません。
また、基礎疾患等の情報が把握できていない患者さまに対する、特に安全管理が必要な薬品(精神神経用剤、糖尿病用剤等)や、8日分以上の処方もできないことになっています。
オンライン診療を活用する上での注意点
オンライン診療は新型コロナウイルス感染症の流行時から注目されており、地域密着型の診療所でも導入が進んでいます。しかし、注意すべき点もありますので、以下に具体的な内容をお伝えします。
理由と根拠を理解することで、適切な方法でオンライン診療を活用できるようになります。
緊急時や特定の病気には対応できない場合あり
オンライン診療は便利ですが、緊急時や特定の病気に対応できない場合もあります。例えば、急性の症状がある場合や、緊急性の高い病気の診断・治療が必要な場合には、実際に診療所を訪れる必要があります。また、検査や画像診断が必要な場合も、オンライン診療のみでは対応できないことがあります。
通話やビデオの通信環境が重要
オンライン診療を円滑に進めるためには、通話やビデオの通信環境が重要です。インターネット環境が安定していない場合には、適切な診療を実施することができない恐れがあります。
そのため、事前に通信環境を確認し、ビデオ通話の方法を確認しておくことが望ましいです。
個人情報保護と信頼性の確認が不可欠
オンライン診療では、個人情報保護と信頼性の確認が不可欠です。プライバシーに関わる情報が取り扱われるため、信頼できるサービスを選ぶことが必要です。
また、診療情報の取り扱いや、個人情報保護に関する規約などを事前に確認し、問題ないことを確認しておくことが望ましいです。
まとめ:オンライン診療で安くて便利な医療を手に入れよう!
オンライン診療は効率的で便利な医療サービスですが、注意点もあります。本記事で述べた注意点を把握し、適切にオンライン診療を活用することで、安くて便利な良いサービスを患者さまに提供できるでしょう。
日本調剤ではオンライン診療の導入に役立つ資料をご用意しておりますので、あわせて活用いただき、オンライン診療を導入して患者さまのニーズに応えていきましょう。
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