2022年4月からリフィル処方箋の制度が導入され、さらに、2023年1月には電子処方箋の運用がスタートしました。リフィル処方箋は電子処方箋非対応でしたが、2024年1月頃に対応になる予定です。
「リフィル処方箋」が「電子処方箋」として受け取れるようになると、どのようなメリットがあるのでしょうか。今回は、「リフィルの電子処方箋」について解説いたします。
リフィル処方箋とは?
リフィル処方箋は、医師が指定した一定期間であれば、同じ処方箋を繰り返し使うことが可能な処方箋のことです。 リフィル処方箋を使えば、2回目・3回目は医師の診察を受けることなく、薬局でお薬を受け取れ、最大3回まで使用することができます。
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電子処方箋とは?
電子処方箋は、医師が患者さまに対して処方する薬などの情報をデジタル形式で記録し、運用する仕組みのことです。従来の紙の処方箋に代わるものであり、デジタル技術の進化によって実現されました。
主な目的は、①医療情報の効率的な管理、②医師や薬剤師、患者さまの間での迅速かつ容易な情報共有、③処方箋の紛失や手書きによる誤記を減少させることです。
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「リフィルの電子処方箋」の特長
「リフィルの電子処方箋」は、デジタル形式で発行されるリフィル処方箋のことを指します。
従来の紙のリフィル処方箋に代わって、「リフィルの電子処方箋」は、電子処方箋管理サービスを介して患者さまや薬局へ直接共有されます。
患者さまが薬局で「リフィルの電子処方箋」を利用するためには、下記のどちらかの情報を提示する必要があります。
①被保険者番号+引換番号
②マイナンバーカード
それでは、「リフィルの電子処方箋」の主な特長を挙げてみましょう。
(1)病院へ行く時間の削減と、効率的な医療サービスの提供
患者さまは、お薬を再度処方してもらうために医師の診察を受ける必要がなく、また、薬局に行かずともオンラインで服薬指導を受けることができます。
病院やクリニックへの通院にかかる時間や待ち時間が削減されるほか、医療機関にとっては効率的な医療サービスを提供することが可能になります。
(2)お薬情報の正確性
電子処方箋管理サービスには、医師が以前に処方したお薬の詳細な情報が正確に記録されます。これにより、薬剤師は、患者さまへ適切にお薬をお渡しすることができます。
(3)患者さまのお薬管理をサポート
電子処方箋管理サービスには、薬局で調剤したお薬の情報がデジタルデータとして保存・蓄積されています。患者さまはマイナポータルなどを通じて、実際に調剤されたお薬の情報や過去の服薬情報を確認できます。ご自身のお薬について理解することで、治療計画に主体的に関わる手助けになります。
(4)医療情報の共有
医師、薬剤師、患者さまは、必要な権限のもとで医療情報を共有できるため、医療チーム全体で適切な情報を共有し、連携した治療を行えます。
「リフィルの電子処方箋」の便利な使い方
「リフィルの電子処方箋」は、従来のように紙の処方箋のやり取りが必要ないため、オンライン診療やオンライン服薬指導と相性がよいです。
例えば、当社のオンライン服薬指導サービス「NiCOMS(ニコムス)」を利用する場合、「リフィルの電子処方箋」の引換番号※1や処方内容(控え)※2の画像を、NiCOMSから薬局へ送信することで、薬局へ行くことなく、また、紙の処方箋を提出することなく、オンラインで服薬指導を受けることができます。
オンライン診療を利用した場合、医療機関から発行された引換番号はオンライン診療アプリなどを通して伝えられます。その引換番号をNiCOMSから薬局へ送信していただければ、オンライン服薬指導を受けることができます。
(在宅医療の場合、医療機関から直接薬局にFAX等で引換番号を伝達します。)
※1 引換番号とは、被保険者証記号番号等と一緒に薬局に提示することによって、薬局が電子処方箋管理サービス上の調剤対象の電子処方箋を取得することができる番号です。
※2 処方内容(控え)とは、電子処方箋の処方箋参考情報を紙に印刷したものです。
「リフィルの電子処方箋」は、こんな方におすすめ!
▽こんな方におすすめ▽
◆リフィル処方箋のお薬を受け取りに、2回目・3回目に薬局まで行くのが大変
◆リフィル処方箋を無くさないか不安
リフィル処方箋と電子処方箋のメリットを掛け合わせた「リフィルの電子処方箋」を利用することで、オンライン診療・オンライン服薬指導がより受けやすくなります。医療機関へ直接行く必要がないため、移動時間を削減したり、交通費や駐車場の料金を節約できるのも嬉しいポイントです。
これから始まる「リフィルの電子処方箋」。医師からリフィル処方箋を発行されている方は、ぜひ「リフィルの電子処方箋」を活用し、オンライン服薬指導も使ってみませんか。
※電子処方箋に未対応の医療機関もありますので、詳しくはご利用の病院や薬局へお問い合わせください。
日本調剤が提供するオンライン服薬指導サービス「NiCOMS(ニコムス)」のご利用はこちらから
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